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第1章 日経とは

日経先物

先物市場は、以前はプロ向けの市場というイメージが強かったが、ここ数年はネット取引が盛んになり、特に「日経先物」に関しては、取引手数料の引き下げや証拠金の小額化などにより、個人投資家でも手軽に参加できる環境が整備されてきた。

大阪証券取引所(=大証)に上場されている日経先物のなかには、「日経225先物」以外にも「日経300先物」というものが上場されており、売買の対象となっている。「日経平均株価300」という指数は、1993年から公表を開始したもので、82年10月1日を100とした時価総額型の指数のせいか、日経300のほうはまだメジャーになりきっていない。また「日経」がつく指数としては、他に日経500という日経225と同じ計算方式をつかって東証に上場する500銘柄の平均株価をあらわすものや他にも指数としては存在するが、これらは売買の対象にはなっていない。このような理由で、この本では単に「日経」といったら日経225を指すことになる

「TOPIX先物」は東京証券取引所で上場されているが、実際には、「TOPIX先物」よりも「日経先物」のほうが、日本の株価指数としてはメジャーな存在であり、大証に限らず、海外の市場でも上場されている。

シンガポール証券取引所(=SGX)では、大証での日経先物と取引時間が重なる上、その前後もカバーしている。SGXの日経先物にはナイトセッションもあり、海外市場の動向をにらみながら、機動的に取引出来るようになっている。同様にシカゴ市場(=CME)でも日経先物は上場されており、SGXの終了した後をすぐに引き継ぐ。CMEの日経先物はと交換可能なので、シンガポールで実質24時間、日経先物は取引されているということになる。日経先物は日本の株式市場がマザーマーケットであるにもかかわらず、数多くの取引が海外に流れていってしまうのもこれらの理由による。